『地球村の希望』
「日本は、21世紀の地球村の希望です。」
米国大統領の日本語担当公式通訳官としてカーター政権の後半2年、レーガン政権の2期8年、計10年間にわたり日米首脳会談や閣僚協議、先進国サミット等の国際政治の現場を見てきたコーネリアス飯田師は、そう語ってやみません。
日本の神話や歴史のなかに見られる豊かな精神文化に、飯田師は、21世紀の世界の希望を見出しているようです。
子どもが生まれたら神社にお宮参りし、成長して結婚式はキリスト教会でやり、亡くなった時の葬式は仏式というのは、我が国ではよくあることです。私たちは、特段そのことに矛盾を感じていませんが、世界の中で宗教が人々の暮らしや社会の在り方に強く影響している地域や国々からすると、おかしなことかもしれません。
しかし、米ソの冷戦終結後、宗教や民族の対立が世界の各地域における紛争の火種になっていることを考えると、生活の中において多様な宗教を受容している日本人の精神的な大らかさは、21世紀を平和の世紀にする上で大事なことかもしれません。
(合志 栄一)