1.新型コロナウイルス感染症対策について
(5)病院経営への支援について
新型コロナウィルスの国内感染は、多くの医療機関の病院経営を直撃しています。先ず第一に、感染リスクを懸念してのことと思われますが、病院に行くことが控えられて受診者が大幅に減少しています。第二に、手術を行う医療機関にあっては、感染リスクを回避するために緊急性のある手術以外は先延ばししているために、手術の実施件数が大幅に減っています。第三に、手術の件数が減ると診療報酬における加算要件を満たさなくなることによる収入減が懸念されています。
山口市において公的医療機関として地域医療を担う基幹病院になっている山口赤十字病院、済生会山口総合病院、小郡第一総合病院なども、いずれもこうした事態に直面し、これからの病院経営に不安があることを、私は訪ねて確認しました。また、当然のことですが同様の不安が、私が訪ねた民間の医療機関においても共有されていました。
思うに、こうした新型コロナウィルスがもたらした病院経営の不安は、全国の医療機関に共通する事態であることから、このことへの対策は、基本的に国において取り組まれるべきものと考えます。
今年の4月、国は緊急事態宣言を発することにより新型コロナウィルスの感染拡大を阻止し、医療崩壊を回避しました。このことは、私は大いに評価されていいと考えるものですが、現在は、病院経営の不安から地域医療が崩壊することを防ぐための施策が、国に求められています。
ついては、新型コロナウィルスの影響で病院経営の不安に陥っている多くの医療機関に対して、しっかりした経営支援の対策が講じられ不安解消が図られるよう、県は国に対して、地域医療の現場の実情を踏まえて働きかけを行うとともに、県としても為しうる支援の施策があれば、それを行うべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。