令和2年9月定例県議会【1.医療提供体制の確保について】

1.医療提供体制の確保について

8月28日、安倍総理は辞任を表明した記者会見の前に、自らが本部長を務める新型コロナウィルス感染症対策本部の会を招集して、夏から秋、そして冬の到来を見据えた今後のコロナ対策を決定しました。その決定された対策では、コロナの感染拡大防止と社会経済活動との両立を図るというこれまでの基本方向のもと、新たな知見を踏まえた医療提供体制の在り方が示されています。また、インフルエンザの流行も視野に入れて検査体制を抜本的に拡充する対策になっています。本県を含め各都道府県は、今後、この対策本部の決定に沿って。コロナ対策を行っていくことになると思われます。

そこで、「新型コロナウィルス感染症に関する今後の取組」と題する8月28日の国の対策本部決定(以下、今後の取組)の中で、特に医療提供体制に関して、本県での取り組みが今後どうなるのか、お伺いいたします。

「今後の取組」は、医療提供体制の確保では、現時点で把握されている医学的知見に基づき、リスクの低い軽症者や無症状者については宿泊療養(適切な者は自宅療養)での対応を基本とし、医療資源を重症者に重点化していくとの方針を打ち出しています。ここで云う「現時点で把握されている医学的知見」に関して「今後の取組み」は、次の2点を明らかにしています。第1点は、感染者のうち、8割の者は他の人に感染させていないということ。第2点は、感染者のうち、8割は軽症又は無症状のまま治癒するが、2割で肺炎症状が増悪し、人工呼吸器管理などが必要になるのは5%程度と言われている。一方、若年層では重症化割合が低く、65歳以上の高齢者や慢性呼吸器疾患、糖尿病、肥満などを有する者で重症化リスクが高いことが判明していることです。

そこで、医療提供体制の確保についてお尋ねです。本県は、7月に策定した病床確保計画に基づきコロナ対応の病床を423床確保しており、コロナ感染者は、軽症・無症状者も含めすべて医療機関への入院措置となっています。ただ、1週間の累積感染者が100~200人程度で緊急事態宣言が出る目安となったフェーズ3以上になった場合は、軽症者や無症状者は宿泊施設で療養させるとし、そうした場合に備えて宿泊施設と協定を結び638室確保しています。こうした現在の病床確保計画は、国の「今後の取組」に示されている「リスクの低い軽症者や無症状者については宿泊療養を基本とし、医療資源を重症者に重点化していく。」との方針を受けて見直すことになるのか、見直すとすれば具体的にどういう内容になる見通しなのか、軽症・無症状の感染者の隔離療養のあり方は、今後どうなるのかも含め併せお伺いいたします。

 

(部長答弁)