4.デジタル化を推進する人材の育成について
県は、9月10日に開催した活力創出本部会議において、「コロナの時代に対応するための施策推進方針」を決定し、その方針の基本的な考え方において「新型コロナウィルスの感染状況の推移を見極めながら、国の政策に呼応して、県政のざまざまな分野でデジタル化を強力に進める。」としています。そして、感染拡大の局面で生まれた社会変革の動きを、危機から生まれた変化と見做し、その変化を成長につなげる施策の加速化を図ることとし、その取組みの柱に「デジタル化の推進」を位置付けています。
村岡知事は、今議会の議案説明においても、「様々な地域課題の解決が期待できるデジタル・トランスフォーメーションを推進する」旨表明され、取り組もうとしていることを述べておられます。
新しく誕生した菅政権も、デジタル化の推進を最優先の政策課題に位置付け、デジタル庁を新設して、我が国のデジタル化を一気に進めようとしています。
ただ、ここで承知しておかねばならないことは、デジタル化は手段であって目的ではないということです。大事なことは、どのような課題を解決するために、どのようなデジタル化を進めるのかが、具体的に明確であることです。そして、それを担う人材をどのように確保し、育成していくかが重要であります。
従って、山口県という視点でデジタル化を考えるとき、大切なことは県民にとってそのデジタル化が県民生活にどのような成果をもたらすかです。現在県民が抱えている課題をデジタル化がどのように解決し、県民の幸福満足度を高めていくデジタル化が、どういうものであるかが具体的に問われなければなりません。そういう意味において、本県のデジタル化は、山口県ならではの実情を把握し、課題に対応できるデジタル化を目指して、体制や基盤づくりを行うことが必要でして、デジタル化によって県民の課題を解決するためのアプリケーションは、山口県人材による県内産であることが望まれます。
よって、本県のデジタル化を進める上においては、東京などの県外の会社に頼るのではなく、山口県人材による山口県のデジタル化を進めることの重要性に留意し、そのことを担う人材を育成する取り組みを推進していく必要があると考えます。人材も、そしてそこで生まれるシステムやソフト・アプリケーションも「地産地消」を目指し、全国のモデルとなるデジタル化を、全国知事会の情報化推進プロジェクトリーダーである村岡知事には本県において推進していってほしいと期待するものです。
そこでお尋ねです。本県のデジタル化を推進する上において最も重要なのはそれを担う人材を確保し育成していくことです。ついては、このことにどう取り組んでいかれるのか、ご所見をお伺いいたします。