3. 「未来のまち」づくりは山口市中心市街地と共について
私は、農業試験場の跡地利用基本構想にある「未来のまち」は、山口市中心市街地(以下、中心市街地)と共に実現していくことを提案したいと思います。
跡地利用の基本構想は、繰り返しになりますが「未来のまち」のコンセプトを、「みんなで紡ぐ 幸せのまちづくり~誰もがつながり合い、共に活躍し、心豊かな生活が続いてゆくまち~」としていまして、「スマートシティの実現」を取り組む政策テーマの一つに位置付けています。
一方、中心市街地活性化基本計画は、第3期目が令和3年から9年を計画期間として現在進行中ですが、全体テーマを、「『まちを、楽しむ。』~日常を豊かにするまちづくり~」としていまして、そのことに向けて、デジタル技術を活用した先端的サービスの導入等により、中心市街地におけるスマートシティの取組を推進する旨表明しています。そして、「人々のつながりや関係性を基盤に、質の高いライフスタイルが実現できるまち』と「現在から未来に向けて、地域への愛着、誇り、まちとしての価値を紡いでいけるまち」の二つを中心市街地の将来像として示しています。
これら跡地利用基本構想と中心市街地活性化基本計画の二つを見比べて思いますのは、将来に向けて推進しようとするまちづくりの方向や、実現しようとするまちの姿は、その基本的なところにおいては共通しているということであります。
このことを更に、昨年11月に発表されました跡地利用の基本計画策定に向けての中間整理(以下、中間整理)で見ていきますと、「未来のまち」の姿 ① が、「多様な人々の共創で豊かな暮らしを支える」となっているのは、中心市街地活性化目標 ② が、「交流と創造による来街機会の創出」を掲げ、「多様な主体が集まり、新たな価値創造を生む場の提供に取り組む」としているのと通じています。
同「未来のまち」の姿 ② は、「周囲と呼応した魅力的な活動が連鎖する」ですが、パークロード、美術館、市民会館、市役所等がある亀山ゾーンや、春は桜、初夏はホタル、秋はアートフルな催しで賑わう一の坂川一帯、また大内文化を今日に伝えている大殿地区等が周囲にある中心市街地においてこそ、その姿は内容豊かに実現できます。
同「未来のまち」の姿 ③ は、「山口版サード・プレイスを具現化する」です。サード・プレイスとは、自宅や学校、職場でもない、居心地の良いカフェ等の第三の場所のことですが、それは、「居心地が良く歩きたくなるまち」を基本方針としてウォーカブルな街並みの形成による活性化に取り組んでいる中心市街地においてこそ実現すべきまちの姿です。
同「未来のまち」の姿 ④ は、「子どもとともに成長する」です。「子どもをはじめ、多世代が学ぶことができ、交流の契機ともなる場を創ることで、地域が子どもの成長を支える、子育て世代を惹きつける『まち』を目指します。」との説明があります。中心市街地には地域子育て支援拠点施設「てとてと」やほっとさろん中市「まちのえき」と言って高齢者や障がい者も集いやすい交流サロン等があり、既にそういった「未来のまち」の姿を実現しつつあります。
同「未来のまち」の姿 ⑤ は、「新たな技術を取り込み暮らしの価値を高める」で、「企業や行政、地域など、多様な主体が連携し、新たな技術やサービス等を柔軟に取り込んでいくことで、将来にわたり新たな価値を生み出していく『まち』を目指します」との説明があります。中心市街地は、JR山口駅と市役所・県庁を結ぶ軸線上にあり、中心商店街アーケードと百貨店等の商業施設を含め、銀行・放送局等の事務所、裁判所等の行政機関、病院等の医療施設、高等学校、保育園、子育て支援施設及び高齢者ディサービス施設等の教育・福祉施設など都市機能が集中しており、「未来のまち」の姿 ⑤ が目指す方向は、当然に中心市街地が目指すべきまちづくりの方向であります。
私は、先に農業試験場跡地は、「未来のまち」を実現するには狭く適合していないと指摘しましたが、76haの広さを区域とする中心市街地を含めての取組となれば、広さは十分であり、「未来のまち」を実現するにふさわしい要素を兼ね備えた理想的な適合地になると見ています。
そこでお尋ねです。 農業試験場跡地利用の基本計画策定に向けては、「Well-Beingにあふれる質の高い『まち』を目指す」との考えも示されていますが、私は、ワンヘルスの考えに基づいて県民のウェルビーイング実現の役割を担うところとして農業試験場の跡地利用は行い、その他の「未来のまち」の姿、機能、役割等は、山口市中心市街地においてその実現を図るというのが、現実に即した実効ある施策であると考えますが、このことにつきご所見をお伺いいたします。
→(部長答弁)