令和6年11月定例県議会 明るい高齢社会に向けて(2)

 2. 訪問介護事業への支援

訪問介護サービスを提供する事業所は、2024年度介護報酬改定で訪問介護の基本報酬が2%程度引き下げられたことにより、その多くが事業の継続に苦慮する事態となっています。

私は、訪問介護事業所を経営している方から、直接話を聞きましたが、訪問介護の事業を継続していくためにはヘルパーさんを確保しておかねばならず、そのためには年々少しずつでも賃金のアップを図らねばならない。しかし、訪問介護の報酬アップは、あってもわずかでそれに見合わず、2024年の改定による報酬ダウンの影響は大きく、訪問介護事業の継続は、経営上非常に厳しい状況になっている。会社としては、デイサービスの事業や介護以外の事業もやっているのでどうにか経営存続はできているが、訪問介護事業だけのところは、事業継続が難しくなるのではないかとのことでした。

国は、訪問介護については、処遇改善加算について、2024年の改定で高い加算率としたことで、基本報酬の引き下げを補おうとしているように思われますが、処遇改善加算は、様々な要件を満たす取り組みが求められ、申請と報告の事務が大変なようで、小規模の訪問介護事業所は、対応しきれないという悲鳴に近い声を聴いています。

本県の介護サービスの受給者数は、今年の6月は7万7375人ですが、そのうちの1万682人が訪問介護サービスの受給者です。実に、1万人を超す人たちが毎月訪問介護サービスを受けているわけでして、このサービスは、現在本県では369事業所によって提供されています。

こうした事業所の廃業が、全国的に相継いでいます。厚生労働省は、訪問介護の事業所について、今年6月の廃業数が前年同月比で1割程度増えたとの調査結果を、9月に明らかにしています。そして、その上で同省は、こうした状況を踏まえ、2024年の介護報酬改定全体の影響を調べ、訪問介護事業所の廃業などの経営状況や職員の処遇改善についても分析し、来年3月ごろに結果を公表する予定のようです。

高齢者になり身体機能が低下しても、また病気になっても、「家で暮らしたい。」「家で人生を全うしたい。」と願う人は多いことと思われます。そういう人たちの生活、またその家族を支える訪問介護サービスの提供体制を、必要十分なものとして整備し維持していくことは、県政が担うべき大事な責務であります。

そこでお尋ねいたします。訪問介護事業者が、安定的に事業継続できるよう国に必要な施策の実施を要望するとともに、県としても為しうる支援を行うべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

 

→(答弁