令和2年11月定例県議会【2.(1)トビイロウンカ被害農業者への支援について】

2.営農継続への支援について

(1)トビイロウンカ被害農業者への支援

トビイロウンカ被害で懸念されることは、このことで農業収入が減少し、営農継続の意欲を失いコメ作りをやめようという農家等が出てくることです。

今日、農業収入を補償する農業保険制度は、農業共済と収入保険の二通りがあります。本県では、水稲作付農業者18972戸のうち92.8%の17608戸が農業共済に、2.4%の447戸が収入保険に加入しています。

山口県農業共済組合の資料によりますと、本年11月1日現在における農業共済加入の農業者からの水稲損害の申告状況は、6468戸で例年の7倍に上り、損害の評価が求められている水稲作付面積の83%はウンカ被害であります。本県では、農業共済加入の農家や農業法人のほとんどは平均収量の7割までが補償される一筆方式です。従って、収量減の被害があっても平均収量の7割以上の収量があれば補償の対象にはならないし、あくまでも収量補償でありますので、ウンカ被害等でコメの品質低下が生じ米価が下落したため収入減が生じても、そのことは補償の対象として考慮されません。

一方、収入保険は、青色申告をしている農業者が加入可能で、平均収量ではなく平均収入の9割が補償されます。本県では農業法人の半数強は、収入保険に加入しているようです。

従って、トビイロウンカ被害による農業収入の減少は、収入保険加入者、農業共済加入者、農業保険未加入者と深刻さの度合いは相違するものの、本県では今年、多くの農家や農業法人が、農業収入の減少に直面して苦慮するであろうことが予想されます。

そこで、お尋ねです。本年は、トビイロウンカの被害等により、本県では多くの農家や農業法人が、コメの収量減に加えてコメの価格低下等による大幅な農業収入の減収に直面する事態となることが予想されます。ついては、こうした農家や農業法人が、営農継続の意欲を失うことなく、来年以降も希望をもってコメ作りに取組み、頑張り続けていくことが出来るよう、大胆かつ行き届いた支援策を講じるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

 

(部長答弁)