答弁 1.これからの水素先進県づくりについて

これからの水素先進県づくりについて【知事答弁】

合志議員の御質問のうち、私からは、これからの水素先進県づくりについてのお尋ねにお答えします。

まず、これからの水素先進県づくりの施策体系についてです。

本県では、周南コンビナートの苛性ソーダ工場から純度の高い副生水素が生成されるという地域特性を活かして、全国をリードする「水素先進県」の実現に向けた取組を展開してまいりました。

具体的には、新たな技術開発の促進による産業振興や水素社会の実現に向けた地域づくりなどの施策を中心に、環境・エネルギー関連産業の振興に取り組んできたところです。

また、脱炭素化の潮流が速度を増す中、本県のコンビナート企業群では、脱炭素化と将来にわたって国際競争力の維持・強化を図るため、アンモニア・水素等への燃料転換などの取組の検討が進められています。

これらの取組は、「やまぐち産業脱炭素化戦略」のプロジェクトの中で、それぞれ、水素先進県の実現を目指す環境・エネルギー関連産業の振興と、次世代燃料への転換によるカーボンニュートラルコンビナートの実現として位置付け、目標の達成に向けた取組を進めているところです。

次に、これからの水素先進県づくりの具体的な進め方についてです。

まず、副生水素という地域特性を活かした環境・エネルギー関連産業の振興については、産業技術センターを核とした先進的な研究開発・事業化支援による産業振興や、燃料電池自動車の導入促進に取り組む市町への支援を通じた地域づくりなどに取り組んでまいります。

一方、周南地域のコンビナート企業では、海外からの大量の輸入を想定したアンモニアサプライチェーン構築による燃料転換に向けた検討が進められており、県としてもこうした取組をしっかりと後押ししているところです。

この取組は、現時点では石炭に代わる燃料の一部としてアンモニアを活用するものですが、2050年カーボンニュートラルに向けて、将来的には水素の利活用も想定されます。

このため、私は、アンモニアをはじめ、水素を含む次世代燃料への転換に向けた県内企業の動向も見極めながら、産業脱炭素化戦略に基づく関係施策を着実に進めてまいります。

その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。