『人生100年時代を展望して』 ~ 健康寿命と歯 ~

日本は、人生100年時代の到来が現実になりつつあります。今年の住民台帳に基づく100歳以上の高齢者の総数は69,785人です。老人福祉法が制定された昭和38年は全国で153人でした。それが、昭和56年には千人を超え、平成10年には1万人を、平成24年には5万人を超えて、現在7万人に及ぼうとしています。

このように長寿化が進んでいくことは、国の医療福祉が整っている証であり慶ばしいことであります。ただ誰しもが願うことは、「健康で長生きしたい。」ということであります。また、誰しもが心配することは、我が国の医療保険制度や介護保険制度は大丈夫だろうかということであります。そこで、人生100年時代に備えて健康寿命を延ばす取組みが重要になってきます。

健康寿命を延ばす取組みにおいて大きな柱の一つは、歯の健康を守る施策の推進であります。本県は、そういう観点から平成25年に「やまぐち歯・口腔の健康づくり計画」を策定しました。この計画は、10か年計画で5年経過した時点で中間評価を行うということで、昨年10月にその中間報告書がまとめらています。

これを見ますと、本県における県民の歯・口腔の健康度は、全般的に増進しているものの、40代から60代の年齢層の人たちの歯周病増加の抑止が課題としてあることがわかります。40代から60代と云えば、仕事が忙しくて歯医者に行くのは、余程歯が悪くなった時、という人たちが多い世代ですので、そうした世代への対策としては、職場などの定期的な健康診断の項目に、歯・口腔の検診も加える等のことが考えられます。

そのようなことも含め、人生100年時代の到来を展望して、健康寿命を延ばす施策を着実に推進していきます。

2019年2月9日