平成23年6月定例県議会 再質問

きのう、中国電力の株主総会におきまして、副社長が「上関原発は中止しない」という考えを表明されたということが報道されております。
私は、中国電力がそういう判断をするのは当然であろうと思っております。
電力事業、特に原子力発電は、国策民営で進められてまいりまして、そういう方針のもと、電力事業者は原子力発電に取り組み、中国電力においては、島根原発があり、また上関原発が計画されているということでありまして、見直しという菅首相の意向が表明されておりますが、まだそういうものが明確でない現時点におきまして、「上関原発建設計画を中止しない」という考えを中電が表明するのは、当然であろうと受けとめております。
また、昨日は、玄海原発につきましても、海江田大臣が、地元町長や、あるいは佐賀県知事に会って、稼働の方向が見えてきたようでありますが、私も、このことは、先ほど申し上げました現実的脱原発の立場から、一定の理解をするものであります。
ただ、上関原発につきましては、将来にわたっての国のエネルギー政策がどうなっていくのかという方向づけにつながるものであって、まさしく、政治が明確に政治判断すべきことであります。
もちろん、その政治判断は、国が第一義的にすべきこと、あるいは国の責任においてすべきことでありますが、先ほど知事の答弁の中にも「幅広い国民の議論、意見を踏まえて」という、「合意が形成されるべきものと考える」と、こういう御答弁であったように思うんでありますが、その「幅広い国民の意見を踏まえ」ということの中におきまして、国がこれからエネルギー政策を決めていく上において最も重視するのは、原発立地が予定されている県の考えはどうかということであろうと見ているところであります。
六月二十八日、一昨日の読売新聞に、いわゆるエネルギー基本計画は来年改定すると、来年の半ばまでには改定するという方針を政府は固めたということが記事としてあります。
そうなりますと、それまでの間に、山口県はどう考えているのかという意見表明を国のほうから求めてくることがあると予想されます。そうなった場合に、どうするお考えなのか、お伺いいたしまして、二回目の質問といたします。

【回答】◎知事(二井関成君)
現在、国において、エネルギー政策を白紙から見直すということで検討されておりますから、その過程の中で国から私に対する意見が求められれば、その段階で、その時点での私の意見は申し上げたいと考えております。
以上です。

◆(合志栄一君)

国のほうから意見を求められれば、その時点で自分の考えを表明するということでありました。
知事は、これまで繰り返し、「国のエネルギー政策に協力し、地元の政策選択を尊重する」ということを繰り返し述べてこられました。その方針の前提としては、安全の確保が大前提でということでありました。
私は、この安全の確保ということに、もう一つ、放射性廃棄物を出さない、後世に負の負担を残さないという意味での放射性廃棄物を出さないということも、あわせて前提にすべきなのではないかと思うわけであります。
そういうことも含めまして、知事の任期中に、できれば国体の前に、上関原発は中止の方向の知事意見の表明がなされることを要望いたしまして、私の質問を終わります。
御清聴どうもありがとうございました。

2011年6月30日